独り言

アジアンタム

アジアンタム

院長のひとりごと193

アジアンタムという観葉植物が好きで診察室に置いています。
しかし、この植物は大変デリケートで水を大変欲しがります。
意識して水やりをしていたつもりですが、直ぐに葉がしおれてしまいます。
観葉植物によっては、少し葉がしおれ加減になっても水をやると元に戻るものもあるのですが、アジアンタムは絶対に回復すること無く、あれよあれよという間に葉がしおれていきます。
3鉢か4鉢同じようにしおれさせて、どれくらい水をやればいいのか少しずつ分かりかけてきました。

葉水もしてやる必要があります。
すがすがしい緑の葉を維持するのがとても難しい植物です。
でもこの葉が好きなので毎日ハラハラしながら水やりをしている次第です。
水やりをしながらふと「観葉植物を育てるのでさえこんなに大変なのだから子育てというのは、
きっと私が想像できないくらいに大変なのだろうな」と思いました。

私には子供はありませんが、ちょうど子供くらいの年齢のスタッフが何人かいます。
この子達が実に気が利いて気持ちよく働く「いい子」達なのです。
この子達の親御さんにお目にかかる機会がありました。
そんなに話すことは出来ませんでしたが、皆さん穏やかな方達で子供を大切に育ててこられたのだと
確信しました。
子供がどのように育つかは、親が完全にコントロール出来るはずはないです。
だから子供が仮に道を踏み外すことがあっても、必ずしも親の責任ではないかもしれません。
しかし、親子の間に確固たる信頼関係があれば、子供は親を悲しませることはできないと、道を踏み外す手前で踏みとどまれるのではないかとも思います。

アジアンタムはしおれた葉が回復することはありませんが、辛抱強く水やりを続けていると小さな新芽が出てきて、まばらになってしまった鉢が少しずつ前のようなこんもりと葉が茂った姿に戻りつつあります。

親子の関係も辛抱強く信頼関係を築く努力を続けることが一番大切なのかもしれません。
部外者が訳知り顔でこんなことを言って申し訳ありません。
子育てをしている全ての親御さんに心より敬意を表します。