独り言

災害対策 「備えあれば憂いなし」

災害対策

災害対策 「備えあれば憂いなし」

院長のひとりごと91

昨年の台風での水害で、災害対策の大切さを痛感したので、遅まきながらクリニックの災害対策を見直しています。
今のクリニックを建てるに当たっては、地震に強い様に地質調査をして固い地盤の土地を選びました。
建物も耐震構造に留意し、土地が広く取れたので平屋にしました。
透析は電気と水がないと出来ないので、元々自家発電や水の貯留タンクはありましたが、貯水タンクの貯水量を増やす工事を計画しました。
さらに、電気に関してソーラーシステムを入れることにしました。
これは、一般家庭のソーラーシステムとは違って、蓄電を目的としたものです。
従って大容量の蓄電池を設置するため、かなり高価なものとなりました。
国の補助が多少は期待できるようですが、和歌山県では前例がないらしく、手探りで進めています。
このソーラーシステムの説明を聞いて愕然としたのですが、蓄電量は思いの外少なく、照明とパソコンを10時間カバーするけれど空調はカバーできない容量でした。
逆に言えば、いかに多くの電気を日々使っているかということを再認識しました。
送迎スタッフには、送迎車の給油は5リットル以内の使用で行うよう、徹底しました。
生活用水のストック用のタンクも設置しました。
井戸掘りを検討中です。
昨年は電話線が切断されて、インターネットが使えなかったので、FOMA回線のネット通信契約をしました。
市役所、消防、水道、電気関係の担当者の携帯番号も確認しました。
緊急時には、送迎車を特別車両として通行許可してもらう交渉を警察としています。
とまあ、色々やれることを実行中ですが、すべてのライフラインが途絶えた場合、1日透析を実行することができるというのがうちの現状です。
幸い新宮市は、災害時には大型のヘリで患者を搬送すると明言してくれています。
私たちの目的は災害発生後、24時間以内に1回透析をして、それから72時間以内に安全なところへ患者さんを移送することです。
原発問題が注目されていますが、電気と水を大量に使う透析医療従事者としては複雑な気持ちで見守っています。

2012年9月19日