独り言

義務と権利

義務と権利

義務と権利

院長のひとりごと122

「どういう了見や。」
「ちゃんと一人前の仕事をしているつもりか。」
と声を荒げてスタッフに怒りをぶつけました。
今までで初めてのことです。
1月で退職を希望したスタッフが相手です。
通常25日付で退職するのですが、本人の希望で31日付となりました。
ところが、残っていた有給休暇を全て消化すべく、毎日早退を繰り返し結果、毎日まともに自分の仕事を完了せずに帰ることを繰り返す始末です。
シニアスタッフが再三注意したそうですが、一向に態度を変える様子もなく、退職する1月の最終週となりました。
私は、シニアスタッフにことわった上で、シニアスタッフのいる前で本人を怒鳴りつけた次第です。
有給休暇は労働者の権利です。
多分労働基準法で認められているのだと思います。
私も労働者の権利を認めることにやぶさかではありません。
しかし、労働者の義務を理解してほしいと思います。
詳しくは知りませんが、労働基準法などの労働者の権利を守る法律は、かつて真面目に働く労働者が、劣悪な環境下に置かれていたことがもとで作られた法律なのだと思います。
「真面目に働く」とはどういう労働でしょうか。
私は働く事業所の責任者の掲げる方針を目指す労働であると思っています。
うちのクリニックでいうなら、より良い医療サービスを提供することを目指す労働です。
無理矢理早退時間に合わせて、中途半端なまま放り出す様な仕事ぶりは、うちのクリニックでは真面目に働いているとは言い難いと思っています。
義務を果たさず権利を主張することを、私は認めたくありません。
同じような態度のスタッフがいたら、私はまた怒鳴りつけるかもしれません。
決して後味がよくないのですが。
気の弱いスタッフで、同じ時期に辞めた要領のいいスタッフに言われてこの様な休み方をしたらしいですが、大人のやることですから、自分で責任を取ってもらわないといけません。
幸い、奇跡的に辞めた二人のスタッフの補充の目処がつきました。
とてもやる気のある人が来てくれそうです。
私たちのクリニックの方針を是非理解してもらいたいと思っています。

2015年3月20日