病気のこと

インスリン療法の使い分け

インスリン療法の使い分け

糖尿病の患者さんにどのタイプのインスリンを使うかは、患者さんのインスリンの出具合によります。
殆ど出ない人は、速攻型を毎食前に打つ上に、必要によって寝る前に持続型を打ちます。

これは強化インスリン療法と呼ばれ、最も優れた血糖のコントロールをもたらす打ち方です。
欠点は頻回にインスリンを打つので、仕事をしている人では煩わしく忘れがちです。
食事の時間も厳格にする必要があり、仕事上困難な場合も出てきます。

膵臓からインスリンが多少とも出ている場合には、中間型を一日1~2回打つのが一般的です。
欠点は血糖のコントロールをきめ細かくすることが難しいことです。
しかしながら、昼に打たなくていいので仕事に差し支えないメリットがあります。

勿論どの治療を選ぶかは、患者さんのインスリンの出具合で決めるのであって、仕事の都合ではありません。
また、糖尿病が軽快してくると打ち方も変わってきます。
その逆もありますが。

次回はインスリン療法の実際をもう少し詳しくお話しします。