独り言

臭みと風味

食レポ

院長のひとりごと216

食べることが好きでグルメのバラエティ番組をよく観ます。
観ていてつくづく感じるのは、本当に味わっているのかなあと思うコメントが多いことです。
一番気になるのは「臭みが無い。」という表現です。
何を食べても同じように「臭みが無い。」というのですが、なかには「そんなものに臭みがある?」
と思うような食品にでも使っています。
「この人普段は臭いものに囲まれた生活をしているのだな。」と同情してしまいます。
私が今まで食べた物の中で臭みがきつくてダメだったのは、くさやの干物だけでした。
それも今度食べたら美味しいかもしれません。
鮒寿司や青カビのチーズといった匂いの強い食品は色々ありますが、それぞれの食品の匂いはそれぞれの食品の風味であり、臭みではありません。
その風味を楽しむ食品なのです。
安易に臭みなどというべきではないと思います。
もし鮒寿司を食べて「鮒寿司特有の臭みが無い。」いうなら、それは「鮒寿司特有の風味が無い。」
とむしろけなしていることにもなります。
味という主観を客観的に伝えることは、極めて困難であり中途半端な語彙しか持たないなら「美味しい。」
とだけいう方がいいと思います。
よく観る関西のお笑い芸人がやっているグルメ番組では、いろいろな食品の産地で生産者の人に料理を作ってもらうのですが、食べた感想は「うわー美味い。」だけです。
どんな味かは全く伝わりません。
でもその人の感動はよく伝わります。
そしてどんな味か食べてみたいと興味がわきます。
また別のグルメ番組では恐ろしく食に詳しいジャニーズのタレントが、出された料理に関して調理法、食材、歴史等々実に詳しく解説してくれます。
あれくらい深く食を理解している人の説明を聞くと、なんとなくその料理の味が想像できて興味をかき立てます。
食レポは食材の生産者、調理した人全てに対してのリスペクトが無ければいけないと思います。
命を頂くことで生をえられている人間として、それは大前提ではないでしょうか。
たかが食レポですが、されど食レポと思いつつ今日もグルメ番組を観ています。