独り言

動かざること山の如し

不動如山

動かざること山の如し

院長のひとりごと67

今年は、クリニックに色々と動きがあった一年でした。
患者さんで亡くなった方や、移植を受けることになった方や、長期入院となった方等がありました。
新たにこられた患者さんも数名あり、患者さんの動きがかなりあった一年でした。
スタッフも産休が数名、治療で休暇を取るもの、家庭の事情で辞めるもの、その他諸々の事情で辞めるスタッフも何人かあり、新たに加わったスタッフも何名かありましたから、スタッフにもとても動きが多かった印象があります。
クリニックでの、この様なめまぐるしい動きの中でつくづく思うことは、常に動かないものを持ち続けることが、いかに大切であるかということでした。
個人もクリニックも常に動かないもの、言葉を変えれば揺るがないものを、持っていなければ周囲の様々な動きの中で、もみくちゃにされてしまうと思います。
個人の揺るがないものとは、その人の価値観といってもいいかなと思います。
それは、スタッフ個々で異なるでしょう。
しかし、クリニックの揺るがないものは一つです。
私の思っている揺るがないものとは、「クリニックはサービス業であり、患者さんに対して医療サービスを提供してあげるのではなくて、提供させていただくことで成り立っている」という認識です。
そして、クリニックの責任者としての揺るがないものは、「クリニックは患者さんとスタッフがハッピーになるために存在している」という認識です。
揺るがないものを、揺るがないように守るために、日々変えていかなければならないことも多々あります。
新たな医学の進歩に応じた医療技術の向上、患者さんに対するきめ細やかな対応の改善、施設の利便性を向上させるための改良、等々挙げればきりがありません。
勿論私一人の力では到底不可能ですから、日々スタッフと話し合いながら一つずつ進めていっている次第です。
「このクリニックはいつ来ても変わらないね。」と患者さんに言っていただけることを目指して、がんばりたいと改めて感じています。
来年がどのような年になるかは分かりませんが、何があっても揺るがないでいたいものです。

2010年12月13日